ウィニングショット 新ウレタン・マルチストリング開発記 その5

ウィニングショットは、新マルチ・ストリングを開発中です。

仕様は、
ウレタン系コーティング、ゲージ:1.25mm、
カラー:クリアゴールド

現在、外側の方の側糸に、太さは同じでわずかに性質の違うナイロン糸を
使ったサンプルを作成し、評価中です。

・違う側糸の性質と内側、外側の撚り強さの差をつけて、食いつき&バネ感が出せないか!?

→前回のサンプルより球持ち感が出ているので、狙い的に良い方向です。

サンプルの仕上がりが良く、立ち上げが見えて来ましたので、並行して
スタッフにネーミングを募集しました。

いろいろ面白い名前が集まり決めるのが大変でしたが、これに決まりました!

「SILKY(シルキー)」

「絹の様な」から転じて、「もの柔らかな」と言った意味があります。

語感も良いです。考えてくれたスタッフさん、ありがとう!

立ち上げに向けてラストスパート頑張ります。

                                   開発担当 鐘江

ウィニングショット 新ウレタン・マルチストリング開発記 その4

ウィニングショットは、新マルチ・ストリングを開発中です。

仕様は、
ウレタン系コーティング、ゲージ:1.25mm、
カラー:クリアゴールド

初回試作サンプルの評価は、「柔らかいが飛ばない」「重たい打球感」
「しっかり打つとむしろ(マルチにしては)硬い気がする」等と、かなり低い評価のところからの
スタートとなってしまいました。

何を変えれば良いのか? 改善されるのか?
糸の本数を変えたもの、コーティングや接着剤の量を
調整したもの等、いろいろ条件を振って試作せざるを得ませんでした。
(工場の試作ご担当者には、いつも感謝です)

結論から言うと・・・
ウレタン系コーティングの量を調整したサンプル
打って変わって好評価となりました。

コンセプトが「手に優しい、振動吸収性の高いストリング」で、
今回ウレタン系コーティングを採用しています。

しかし初回サンプルは、そのコーティングが「厚化粧」過ぎて、
糸本来のしなやかさや復元力等を損なってしまった様です。
「バランス」が大事ってことですね。

もちろん初回試作も、特段に厚化粧にしたわけでは無く標準的で、
説明の分かりやすさで「厚化粧」という表現を使っています。
調整した量はわずかなのですが、それがこんなに大きな差になるとは!
本当にストリングは奥が深いです。

テスター評価としては、
「スィートエリア外しても、手に来ない」
「コントロールしやすい(飛びおさえめ)」
「やや鈍いけど振動が少ないのが良い」
「フェィスの大きい軽量ラケットと相性が良いストリング」
と言った声が聞かれました。

側糸の方にもう一工夫加えて、さらに試作重ねます!

                        開発担当 鐘江

ウィニングショット 新ウレタンマルチストリング開発記 その3

ウィニングショットは、新マルチ・ストリングを開発中です。

仕様は、
ウレタン系コーティング、ゲージ:1.25mm、
カラー:クリアゴールド

その1でも書きましたが、ゲージ1.25mmは細い分、打球感がシャープ、
硬質になりがちです。
また、マルチ系の柔らかいストリングは、細ゲージだと
球が乗り過ぎてしまい、飛ばない感じが強く出るケースがあります。
その分も考慮し、セッティングを詰めていく事は予想していましたが・・・

初回試作サンプルの評価は、

「柔らかいが飛ばない」「重たい打球感」
「しっかり打つとむしろ(マルチにしては)硬い気がする」
等々、散々な結果。

案の定と言えばそうなのですが・・・
かなり低い評価からのスタートとなってしまいました。

糸の本数を変えたもの、コーティングの量を調整したもの等、条件を振ってみて
サンプルを再度作成します。果たしてどれが効果があり、改善がうまく出来るのか?!

                               開発担当 鐘江

ウィニングショット 新ウレタンマルチストリング開発記 その2

ウィニングショットは、新マルチ・ストリングを開発中です。

ウレタン系コーティング、ゲージ1.25mmと仕様を決めましたが、
試作を進めるにあたり、次にカラーを検討。(着色料は打球感への影響が大きいので)

今回のマルチ・ストリングのコンセプトは「手に優しい」
いつもの様に着色してしまうと印象として、化学繊維感、プラスチックの硬質感が
出る気がして・・・
クリア系で良い感じが出せないだろうか?

工場に相談したところ、『クリアゴールド』の提案がありました。

おおっ! 予想より良い感じ!
このカラーで進めたいと思います。

                                 開発担当 鐘江

ウィニングショット 新ウレタンマルチストリング開発記 その1

ウィニングショットは、新マルチ・ストリングを開発中です。

開発コンセプトは「手に優しいストリング」

・接着剤、表面コーティングを「ウレタン系」で進めます。
(現在、ウィニングショットのラインナップに無し 全て「ナイロン系」)

・多少スイートスポットを外しても、手への衝撃が少なく、その分やや鈍め、
弾き感は少なめのストリングをイメージ。
(※ナイロン系は、クリアな打球感の代わりにソフト感が薄まる)

・ゲージは、今回1.25mmのみ検討。
1.30mmに比べ1.25mmは細い分、打球感がシャープになりがちです。
その分も考慮し、使用する糸、本数、撚り、コーティング量、接着剤の量まで、
セッティングを詰めていきます。

何とか「手に優しい」ストリングを作り上げたいです。

                           開発担当 鐘江

ウィニングショット プラズマ加工ストリング 開発記 その6

ウィニングショットは、プラズマ加工を用いた新ストリング
『シリコンソフト』を2021年10月15日より販売開始いたします!

大手釣り糸メーカー「サンライン」が持つ
大気圧低温プラズマを使った加工技術「Plasma Rise」により実現した新ストリングで、
ポリエステル・ストリング表面に「弾力性のある特殊なポリマー層」を形成することで
打球衝撃を緩和し独特のソフト感をもたらします。

Plasma Riseは、東京工業大学発ベンチャー企業
株式会社プラズマコンセプト東京とサンラインにより共同開発。
これまで困難とされていた、「繊維状物質への大気圧低温プラズマ連続処理」を可能とし、世界で初めてナイロンとフロロカーボンの釣り糸への応用、製品化に成功。この度テニス・ストリングの製品化に!

加工のベースになったストリングは、好評発売中の「シリコン ツアー(=ポリエステル内部にシリコンを融合したストリング)」。

シリコン ツアー」が今回施した特殊ポリマー層と相性が良く、マイルド感が高まりました。

「シリコン・シリーズ」第2弾 『シリコン ソフト』としてリリースします。

今週、待ちに待った量産初品が、工場より入荷いたしました。

いよいよ、来週末より販売開始です。       開発担当 鐘江

ウィニングショット プラズマ加工ストリング 開発記 その5

この度、ウィニングショットは、プラズマ加工を用いた「新ストリング」を製品化いたします。

大手釣り糸メーカー「サンライン」が持つ
大気圧低温プラズマを使った加工技術「Plasma Rise」により実現した新ストリングで、
ポリエステル・ストリング表面に「弾力性のある特殊なポリマー層」を形成することで
打球衝撃を緩和し独特のソフト感をもたらします。

Plasma Riseは、東京工業大学発ベンチャー企業
株式会社プラズマコンセプト東京とサンラインにより共同開発。
これまで困難とされていた、「繊維状物質への大気圧低温プラズマ連続処理」を可能とし、世界で初めてナイロンとフロロカーボンの釣り糸への応用、製品化に成功。この度テニス・ストリングの製品化に!

加工のベースになったストリングは、好評発売中の「シリコン ツアー(=ポリエステル内部にシリコンを融合したストリング)」。

シリコン ツアー」が今回施した特殊ポリマー層と相性が良く、マイルド感が高まりました。

「シリコン・シリーズ」第2弾 『シリコン ソフト』としてリリースします。

2021年10月発売に向け、準備頑張ります!


パッケージデザイン案

開発担当 鐘江

ウィニングショット プラズマ加工ストリング 開発記 その4

ウィニングショットは、大手釣り糸メーカー「サンライン」が持つ
大気圧低温プラズマを使った加工技術「Plasma Rise」を、世界で初めてテニス・ストリングに取り入れるべく取り組み続けていましたが、ようやく製品化のご報告が出来ます!

「Plasma Rise」は、東京工業大学発ベンチャー企業
株式会社プラズマコンセプト東京とサンラインにより共同開発。
これまで困難とされていた、「繊維状物質への大気圧低温プラズマ連続処理」を可能とし、世界で初めてナイロンとフロロカーボンの釣り糸への応用、製品化に成功。

この最新加工技術により熱劣化させることなく表面のみを改質、変化させることが出来ますが、
テニス・ストリングの性能改善にどうつなげるのか?!

表面処理の試行錯誤の末 たどり着いたのは「表面にゴムの様な特殊ポリマー層を形成」することでした。

この「特殊ポリマー層の形成」は、サンラインの釣り糸(フロロカーボン)で採用されており、岩場等での擦れに対し衝撃吸収を目的に導入されていたもの。

フロロカーボンのプラズマライズ釣り糸「BLACK STREAM」より

この処理を施したサンプルを試打した結果、「独特のソフト感、マイルド感」が加味されることがわかりました。
通常、柔らかい打球感を求めると、糸質を「柔らかい」方向に調節する為、その分飛び、弾きが抑えられたものになりますが、
糸質の変化が無い分、弾きが損なわれることなくソフト化が可能になります。

製品化に向け進んでおります。
続きはまたブログ更新をお待ちくださいませ。

開発担当 鐘江

ウィニングショット プラズマ加工ストリング 開発記 その3

ウィニングショットは、大手釣り糸メーカー「サンライン」が持つ
大気圧低温プラズマを使った加工技術「Plasma Rise」を、世界で初めて、テニス・ストリングに取り入れるべく、2018年から試作を続けています。(3年目に突入)

「Plasma Rise」は、東京工業大学発ベンチャー企業
株式会社プラズマコンセプト東京とサンラインにより共同開発されたものです。
これまで困難とされていた、「繊維状物質への大気圧低温プラズマ連続処理」を可能とし、既に、世界で初めてナイロンとフロロカーボンの釣り糸への応用、製品化に成功しています。

この技術は、熱劣化させることなく表面のみを改質、変化させることが出来、テニス・ストリングの性能改善にも、新たな可能性が開かれました。

開発は、ポリエステル・ストリングで進めています。

最初にトライしたのは、「表面に摺動性(滑り)もたせる」です。

表面を「ぬるぬる」にも「つるつる」にも出来るとのことで、
シリコンツアーに対し、この加工を施したものから評価を進めました。

シリコンツアーに比べ、遅めのスィングスピードの時での、
ストリング面のたわみ量が増し、打ち出し角度も上がる感じがありましたが、
大きな性能向上という感じはありませんでした。
ストリング表面が滑る分、ストリングが動き易くなり、低速スィングでも
たわむ様になったと思われます。

※「ぬるぬる」と「つるつる」では、「ぬるぬる」の方が早く効果が無くなってしまった為、この後は、「つるつる」のみ試作

シリコンツアーとの加工内容の相性もあり得るので、ストリング側の配合や
延伸倍率を変えたものを数パターン作りました。
(この機会に、カラー赤の色出しも)

「つるつる加工」と「加工無し」では、やはり、たわみ&ホールドの違いを少し感じるものの、大きな差が出ませんでした。

表面を「つるつる」に改質することは、効果はあるのですが、今の段階では、市販にある「ストリング用潤滑剤」をマメに塗ったのと(毎回)、同程度といった感想です。
これでは、せっかくの「プラズマ加工」が・・・・

そこで、次にトライをしたのが、「表面にゴムの様な特殊ポリマー層を形成する」です。

この技術は、フロロカーボン釣り糸※の表面に施した実績があります。岩場などのハードな環境で衝撃を吸収する釣り糸から着想を得てポリエステル・ストリングに応用してみます。
打球衝撃が強いポリエステル・ストリングの振動吸収や、打球感のソフト化を期待してのトライです。

フロロカーボンのプラズマライズ釣り糸「BLACK STREAM」より

特殊ポリマー層が、果たして作用するか?!    開発担当 鐘江

ウィニングショット プラズマ加工ストリング 開発記 その2

ウィニングショットは、大手釣り糸メーカー「サンライン」が持つ
大気圧低温プラズマを使った加工技術「P-ION」を、世界で初めて、
テニス・ストリングに取り入れるべく、試作を開始いたしました。
(Plasma Ion Technology)

「P-ION」は、東京工業大学発ベンチャー企業
株式会社プラズマコンセプト東京とサンラインにより
共同開発されたもので、既に、世界で初めて、
ナイロンの釣り糸への応用、製品化に成功しています。

この技術を使えば、ストリングの表面のみを、熱劣化させることなく
改質することが出来るので、これにより、耐久性、コーティングの接着性等を、
飛躍的に向上させることが出来そうです。

さて、現在、コーティングの種類を選定中なのですが・・・
これが、とても大変です。

プラズマ加工によってコーティングの効果持続性が、より上がるものは?
ストリングとして、そのコーティングは適しているか?

コーティングの種類により、プラズマ加工の条件が違い、
また、プラズマ加工の条件自体、調整の余地がかなりあるので、
一回試してすぐNGという判断も出来ないのです。

かなりの試作期間が必要となりそです。

ポリエステル・ストリングの方は、ベースをシリコンツアーとして、
こちらも、コーティングに合わせて、少し配合や延伸条件を変える
ことになりそうです。


初期試作で、シリコンツアーに
プラズマ加工を施したもの

頑張ります!  開発担当 鐘江